あの日私が救急車を呼ばなければ母は死なずに済んだんじゃないか。「よばないで」って言った言葉を無視しなければ今でも母さんから父の愚痴を聞いていたんじゃないだろうか。私が呼ばなければ。そんなどうしようもないことを考えながら寝たら明け方に母の夢を見た。もういちど会いたくて寝直したけどもう眠れなかった。
遅刻しそうだったので急に午前中テレワークにしたら上司に怒られた。そりゃそうだ。いっそこの理由をざこしなみに誇張して話してみりゃ同情してくれるかもと思ったけどあさましすぎてやめた。
夜8時過ぎの会社帰り「最近いろいろあって眠れていない」と目を真っ赤にした女の子の話を聞きながら,わかるーって言った。けどぜったい私にはわからないことだった。わかるって顔が引き攣るくらいにはわからない。なぜならわたしは眠れなかったことがないのである。母さんが亡くなった時ですらぐっすりすやすや眠れたのである。眠れなかったらなーと思う。ぶっちゃけ健康なのである。問題があるのは体調じゃなくてこの甘ったれた根性だけなのである。なんでも母さんのせいにしそう。そこまでの筋立てを考えるのだけ異様に得意。ごめん母さん。怒らんといて。
母さんには会いたいけど,会いたくてたまんないと思っているけれど,後悔もしているけれど。母といういち女性を失ったことではなくて,自分を最も愛してくれる人を失ったというところに一番傷ついているのがわかっていて,ほんと自分のことばっかと吐き捨てたくなる。
数年前に書いたブログに母に「ゆっくり大人になっていいんだよ」と言われたと書いてあり,そんなことを言ってくれる人を,いつでも自分の味方になってくれる人を,無くしてしまったことにたいしてまた泣けてきたので,自分を殴りたくなった。
でもしょうがないっちゃしょうがない。私のエゴが強いのは今に始まった事ではないし,母でない母を私は知らないのである。そして,母である母を恋しく思うのは,子供として真っ当なんじゃないかとも思う。でも,それってどうなんだろう。まともがわからない(坂本慎太郎)また会いたい人たち
また見たい あの場面
もどりたい場所など
はたしてあったっけ?
はー明日も会社行きたくないなーそんな人間になっちゃったなー