ろっくんろーるべいべ

先輩のライブへ向かう。

最寄りの駅でPASUMOをタッチしたら自動改札に「出場記録がありません」といわれ、駅員さんのお世話になった。「君、新宿からってどういう事よ」という彼の独り言に慌てて「無人駅で降りて…」と意味のわからない釈明をする。そんなやり取りのさなか電車がホームに着いた。まあいいや早く乗って、という風な感じで渡されたPASUMOを受け取り自動改札を通る。私が電車に乗り込む寸前に駅員さんが叫んだ。

 

「君ね!入ったら出ないとダメだよ!」

 

その場にいた人が何人も振り向いて少し恥ずかしかった。駅員さんに謝罪をして、逃げるように電車に乗り込む。

ごめんね係員さん。肝に銘じます。

入ったら必ず出る。でなけりゃ次に行けないもんね。

 

そういえば私たちは学校に「入る」けど、社会には入らない。社会には「出る」もので、そこからはもう出たり入ったりする事さえ無いお外の日々が続くのかなと思うと何だか怖い。私はまだ部屋の中にいたいのに、出口が無理無理に近づいてくるなんて、なんてホラーだろう。

 

 

→→→

 

 

ライブを見にいってきた。

今は帰りの電車の中だ。

誘ってくれた先輩にお礼を言って、ライブハウスを出た。傘をさすかささないかくらいの雨の中を歩くと、思っていたより自分の足がぐらついていた。気づけば全身が疲れたーって感じになっていた。久しぶりにずっと立っていたからかもしれない。中では全然気がつかなかった。これが俗に言うアドレナリンか。でもこの疲労感もふわふわした感じも全然嫌じゃない。あったかい体がスーッと冷めてく感覚さえ気持ちよかった。これはきっとライブの魔法だ。

 

とってもステキな時間だった。ライブステージは目が眩むくらいキラキラしていたし、音楽は汗をかくくらい熱かった。1人で来た私にも話しかけてくれる先輩方は優しかったしカッコよかった。好きな音楽も、あまり聞かない音楽もあったけど、全部含めて行ってよかった思った。音楽ってすてきだ。ロックンロール最高。

知らないおじさんと一緒に叫んだ

「ロックンロールベイベ!」

こんな夜ってなかなかない。楽しいおじさんもモチロン最高。

 

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大学一年の春が終わった時、一緒にテスト勉強をしていた同じ学科の女の子にオンクラの話を聞いて、ソラニンを歌ってみたいなんていう安直な勢いで入部しなければ、ライブハウスに行かずに人生を終えていたと思う。わりと高い確率であったと思う。勢いで入って良かった。それからの今がある。

いつかはオンクラからも大学からもモラトリアムからも若者からも人間からも出なきゃいけない時が来るだろうけど、入ったら中でぐずってしまうのが私だ。出るのは忘れない。でも、近づいてくる出口から逃げて逃げて逃げて走り回って、なるべく楽しんでから外に出たい。そしたら今日みたいに外で雨が降ってても気分は晴れてるかもしれないよね。

そんなことを思った夜でした。

やっぱりまとまらないけどまあいいや、ねむい。

おやすみ。

 

 

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そういや今日は風の歌を聴けを読みました。